法明院
三井寺の律院として江戸時代中頃に義端和尚によって創建された。以来、多くの学僧を輩出し、明治期には上野の博物館(現在の東京国立博物館)の創設者として初代館長をつとめた町田久成や岡倉天心とともに日本美術の振興伝承に寄与したフェノロサ、ビゲローが、その学徳に深く帰依した桜井敬徳が住持し、広く内外の文化人に教化を及ぼした。ことに日本文化に深い理解と愛着を示したフェノロサは、明治18年に敬徳を拝して仏門に入り、法明院に滞在して仏教研究に励んだという。彼の死後、遺言により法明院墓地に葬られた。
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